2004年6月に発足した市民グループで事務局を務める。新潟町屋の保存運動を行ったメンバーを中心に単体建築物の保存活動のみとぜず、広く新潟市内にある歴史的建造物、町並みを保存活用する事で、歴史が感じられるまちになって欲しいとの願いを込め活動を続けています。古い建物の価値を広める為のシンポジウム開催、古い建物の魅力を紹介するマップを作成しそれを使った町歩き案内など、危機に直面する以前から間接的な保存活動を現在も行っています。

人との対話や想いをうかがう機会は設計の仕事においても大切にしています

町屋が建ち並ぶ歴史有る町並みが2000年頃から道路拡幅計画により消滅しようとしていました。その消えゆく町並みに建つ町屋をギャラリーとする事で、訪れる人々にこの歴史有る町並みの魅力を実感してもらいたい、価値を知って欲しいという事で有志9名により始めたのが「画廊・新潟絵屋」。2007年には移築移転をし2015年認定NPOに認定され現在も歴史有る町並みで運営を続けています。立ち上げからのメンバーとしてこの建物の改修にも携わる私が、企画者として紹介してきた作家の展覧会を案内します。

生まれ育ったまち「袋津」。新潟砂丘の中で最も古い亀田砂丘では縄文時代から人の営みが行われその中で500年以上もの昔から村が形成されたのがこの地域です。砂丘の上に地形なり発生した個性的なまち「袋津」は近年「迷路のまち」として知られるようになりました。一帯は「地図に無い湖」と言われた湿地帯亀田郷。その亀田郷の歴史や価値、魅力を掘り下げる市民グループ「かめだ学会」に所属し、中でもこの歴史と個性あふれる「袋津」の魅力を多くの方に伝える役割を担い、マップを作成しそれを使ったまち歩きなどで案内しています。

地域の歴史と魅力を学ぶことから得られるインスピレーションが建築物の設計にも活かされています

人に語り継がれる個性豊かな飲み屋を私たちは愛着を持って「しょっぺ店」と命名。その魅力を番付形式で紹介し多くに方に足を運んでもらいやり続けてもらいたいと願っています。全しょ連（全国しょっぺ店愛好家連絡協議会）代表連絡人として隠れた名店、しょっぺ店の情報を求め日夜アンテナを張っています。

古いものには知恵や工夫といった情報がたくさん詰まっています。その情報を次世代に伝え継ぐこと、また限りある資源の有効利用が古民家再生における大切な仕事と考えています。建築家に求められる想像力は、何もないところからオリジナルな物を創りあげることだけではなく、今ある物、ありのままの姿から工夫や発想をすることの方が、より大切なことのように思えます。

豪商齋藤家別邸の存続の危機が囁かれたのが2004年頃。その後2008年に「旧齋藤家夏の別邸邸の保存を願う市民の会」が発足し、当時歴史的建造物保存運動の経験を持つ新潟まち遺産の会で事務局を務め、又保存を願う茶道の市民グループや庭師の市民グループと接点を持つ私がこの運動の事務局を務め保存運動を行い、旧齋藤家別邸は2009年新潟市が公有化することで存続の危機を逃れました。保存が叶った後も活用に向け行政にコミットする市民グループ「旧齋藤家別邸の会」として活動してきました。会のブログや会報に寄稿した文章から危機が表面化し保存運動を行い保存活用に至るまでの経緯を知ることができます。歴史的建造物の保存運動に興味を持たれている方は必見です。

歴史ある建造物を大切に未来へつないでいきたいという想いが強くなった活動です

歴史的建造物専門家（ヘリテージマネージャー）の養成を2014年から新潟県建築士会が行う事に伴い、同等養成講座を2004年京都の古材文化の会主催事業で受講した実績を持つ私は、建築士会の講座開催準備段階から協力。2015,16年には講師を務め、新潟県で約100名のヘリテージマネージャー誕生が実現した。

異ジャンルのクリエーターとのコラボレーションは創作活動において大きな刺激となります。かつて参画したアートイベント「R・LEX展」や「クリケット」で発表した会場構成やインスタレーションをここでは紹介します。

異ジャンルのクリエイターとの交流が新しい発想のきっかになることも