atelier shot 2006.04.06

  
 世の中はスタジアムや劇場の拡大版で、大きく分類すると「プレーヤー」「サポーター」「オーディエンス」に分けられるような気がする。何か物事を動かそうとする時この「プレーヤー」と「サポーター」にあたる人がどれだけいるかで実現可能かどうかが決まる。街の魅力を引き出すことや物を作ることも同じで、仕事柄「オーディエンス」に成り行けない性分の自分がいる。この性分のおかげで忙しい日々を送っているわけで……ま〜それが好きだからしょうがないんだけれど。(まずは更新が遅れている言い訳から)
 活動している、街の魅力を引き出すことや良くすることはサポーター的だといえるし、活動そのものはプレーヤーだといえる。建築の設計というのも純粋芸術と違いこの「プレーヤー」「サポーター」をバランスよくこなさなければならない。自分のイメージを形に変えるというプレーヤー性と施主の条件や地域条件を最大限良くするために動くサポーター性が常にスイッチする日々は結構大変で、たまに思いっきり「オーディエンス」にならなければと思っている。
 とはいえ実は世の中で一番大切な役割が「オーディエンス」であることも確かで、この「オーディエンス」の力で物事が変わってゆくことが政治だといえるのだろう。
 って事で写真の説明。この写真今日しっかり「オーディエンス」を満喫してきた芝居のポスター。私の友人とかみさんの友人の娘さんが出るということでゲネプロ的な関係者向け公演を見てきたのだけれど、演出というか美術というか(どうしてもそのあたりを注目して見てしまうので)かなりヨーロッパ公演を意識した(なんとこの新潟の芝居がルーマニアの国際シェイクスピアフェスティバルに参加するのである)のではないかと思えるオリエンタルな美術演出。友人を含めステージ上の新潟の役者スタッフは堂々とヨーロッパで「プレーヤー」になり得る、ほんとレベルが高い物だと感じた。5月11日にりゅーとぴあ(新潟市民芸術文化会館)劇場において凱旋公演があるのでお近くの方は是非是非見てもらいたい(これで5月11日まで更新しないのが見え見え)。芝居の場合「オーディエンス」は、実はプレーヤーにとって大きな大きなサポートなので「オーディエンス」=「サポーター」ということにもなる。いやほんとレベル高かったので見る価値充分ある。是非是非ご覧あれ。むむ、またしっかりここでもサポーターしてしまった。(いと)
 
 
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