weekly shot 2003.1.9

  
 正月らしいカットはないかと、アトリエ内を見渡してみる。特に正月飾りを飾ったわけもなくこれといって無いんだけれど、お花が正月にしか飾らない「万年青(おもと)」だったのでこのカットにしてみた。
 「お花@池坊」を習っているが、お花をやってて痛感することは「自然体」の大切さ。自然界には不自然という物が存在しない(あたりまえか)。だから見苦しいという物は無いだろう。お花やってみてよくわかるんだけど、この自然体が難しかったりするんです(見苦しく無いようにするのが一苦労)。「お花」は自然界にあった物をいったんばらして、美しい物に作り替える。バランス、プロポーション等意識しながら新たに組み立てる。このとき美しさを感じる一番大切なことは、「自然さ」なんだろうなやっぱ。「自然」とはサバンナで代表される自然界の意味じゃなく、自然体の方。バランス、プロポーション、躍動感etc.といったものが重要な要素。これらは尺度で測れない、感覚的なもの(黄金比とかは一応あるが)で、ほんとこれをしいて善し悪し言葉で表すなら、自然体かどうかってことにつきる。世の全てにおいてこれら感覚的なものが快感、不快感を左右するわけで、人目にさらされる物を作る者は常にそれを意識していなければならないのだと思うのです。やっぱ不快な物を人目にさらすのは罪ですから。人の手に掛かり美しくない物(建物)が氾濫している今日この頃、これ全て「不自然さ」からきてるのではないかと思ってる(時折そのイレギュラーが「刺激」として快感につながったりするけれど)。かのガウディーは自然界から自然体を学び表現した事は有名。だから彼の作品は今も尚、人が感動し不変な物になり得るんだろう。
 私まだまだ修行中の身。人目にさらされる物を創る立場として「自然」をもっともっと学ばねばと日々思っております。いや〜でも「お花」難しいですね、奥が深いです。(いと)
 
 
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