過去記事(2018年頭コラム)
謹賀新年
2017年も大変お世話になり色々な仕事をさせていただいた。
年の初めに取り組んだリフォーム物件は、いわゆる和室続き間をLDKワンルームに全面改修した物。既存の木製障子をあえて残し改修前の空間イメージを一部継承することで、住空間のリフォームは歴史の継承というエッセンスを表現。アールの壁面は空間に変化と広がりを生むスパイスとなっている。
改装前の和室続き間
障子を残し空間の継承
構造を残しながら広がる空間
アールの壁面が空間にスパイスを
夏に増築工事が竣工したU-atelier&houseのプライベートルーム。
主屋は外部空間を目一杯取り込んだ空間構成だったのでプライベートルームはあえて一部を閉じた空間。でもピクチャーウインドとハイサイドのFIXからはちゃんと弥彦山が飛び込んでくる。
ピクチャーウインドとハイサイドFIXが明るさと外部への広がりをもたらす
暮れに竣工した二つの建物は終の棲家。一つは50代友人のミニマムな新築住宅。もう一つはリタイヤしたての60代ご夫婦のリノベーション平屋住宅。
最低限生活が出来る空間はロフト付ベットルームと一体に繋がるワンルームのLDKのみといったミニマムな新築物件は、庭やデッキといった外部空間と繋がる広い開口部と高低差のある天井による空間の変化が特徴。人生の後半を心地良く過ごすには心地良い空間が不可欠。
ミニマムな空間ながらも変化に富む外観。外構完成が待ち遠しい
パブリックなLDKの奥にロフト付ベットルームが一体に繋がる
外部空間は北西に広がるので樹木の顔はこちらに向く
天井の高い部分低い部分と空間に変化があることで心地良さを感じる
60代ご夫婦のリノベーション空間は、平屋で屋根なり天井とすることで小屋梁を表す。かつて移築して組まれた架構を再度表しで活用することで二度目の活用は姿を見せる事に。使い繋ぎ続ける事は日本人が昔から行ってきたあたりまえのこと。スクラップ&ビルドへのアンチテーゼを熟年世代の住まいから発信。空間の豊かさもさることながら、蒐集した美術品を展示し楽しむ豊かさも終の棲家だからこそ。
表しとなる架構は一度移築されていた物でこれが二度目の息吹となる
開口部は上げ下げ障子で景色をコントロール
さらに開口部を全開にすると外部デッキと一体になり遙かに角田山を望む
美術品を展示するスペースは随所に
玄関ホールは100号の絵やその他美術品を鑑賞する板張り土間空間
建物中央に配置されたWCは光り天井としハイサイドFIXから
トップライトからの採光を取り込む
二つの物件を通じ、終の棲家とは豊に暮らせる心地良い空間が最も重要だと再認識した。
広がりのある空間の豊かさ、趣味や非日常を楽しむ空間、そんな空間作りを心がけこれからも物件に取り組みたい。
それと今年はもう少しトップページ更新しなければだね^^;(いと)