atelier shot 2005.2.19

  
 久しぶりにアトリエディスプレイスペースに新作をかけてみた。私が新潟絵屋で企画した作家さんである弥彦在住の内田美代子氏の作品。パリでの生活を経て自然と共に創作活動をしたいと、選んで住む弥彦の地は彼女にとって縁もゆかりもない地。目の前に広がる自然からは文明の産物は見うけられない。静かな地であるが麓へ歩いて15分もすると小さな駅と温泉街にたどり着く。市場へ通って新鮮な土地の産物を調達することが好きな彼女にとって、そんな距離感で得られた自然環境は理想的だったのだろう。この距離感・環境ってなにかヨーロッパの田舎町を感じさせる。
 先日N,Y在住のアーティスト篠原乃り子氏にお会いした。かの有名な篠原有司男氏の奥様であり実は有司男氏の作風にも影響を与えている(乃り子氏談)アーティスト。自伝的小説「ためいきの紐育」を読むとN,Yのアーティストの生き様がヒシヒシと伝わり、そういった環境から生まれるアートにはまさしくパワー・エネルギーが表現されているのだなあと感じさせられる。お会いした印象はというと、内に秘めたエネルギーというかオーラというか、やはり30年来N,Yにアーティストとして生きてきた人柄はなにか言葉に表せない深さが有った。もちろん「911」も目の当たりにしそれに関わる作品も作っている。彼女の個展も5月に新潟絵屋で企画しているのでお近くの方は是非ご覧になって欲しい。
 二人共にアートのみが生活の糧として日々を送っている。まさに人が心を揺さぶられる事が糧だとするなら、それは人間にしかできない事、もっとも人間らしい事と言えるのかも知れない。経済性を優先する時代から人間らしさを再認識する時代、今がそういった時代になり始めたとするなら、沢山の人にアートを感じてもらい、そしてそういったアーティストを応援してもらいたい。アートで感動し気に入った作品を買うこと、それがアーティストに対しての応援です。そうそう3月22日より友達のアーティスト、チャック全開!も始まるのだ。題して「チャック全開!」。こちらも応援よろしく!(いと)
 
 
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